地味にがんばる薬局薬剤師の日記

調剤薬局での患者さんからの質問などを中心に、薬や健康食品などの情報をお伝えします。

抗ヒスタミンH1受容体拮抗薬まとめ

 緑内障前立腺肥大など尿路閉塞性疾患禁忌

メキタジン(ゼスラン、二ポラジン)ディレグラ

気管支喘息に適応あり

ケトチフェン(ザジテン)

アゼラスチン(アゼプチン)

メキタジン(ゼスラン、ニポラジン)

エピナスチン(アレジオン)

車の運転OK

フェキソフェナジン(アレグラ)

ディレグラ

ロラタジン(クラリチン

デスロラタジン(デザレックス)

ビラスチン(ビラノア)

抗PAF(血小板活性化因子)作用あり

ケトチフェン(ザジテン)

オキサトミド(セルテクト)

エピナスチン(アレジオン)

ルパタジン(ルパフィン)

1日1回空腹時投与

ビラスチン(ビラノア)

1日2回空腹時投与

ディレグラ

1日2回朝食後寝る前投与

ケトチフェン(ザジテン)

オキサトミド(セルテクト)

セチリジン(ジルテック)小児投与の場合

エメダスチン(レミカット、アレサガ)

オロパタジン(アレロック

 

 

腹痛の臨床判断

上腹部

突発的な痛み 

心筋梗塞 

前胸部痛、ショック

急性で熱あり

急性膵炎

前屈位で軽減、下痢、直前に飲酒、左背部に放散痛

胆管炎、胆嚢炎

黄疸、右季肋部痛

急性肝炎

黄疸、右季肋部痛、全身倦怠、発熱

急性肝炎

黄疸、右季肋部痛、全身倦怠、発熱

虫垂炎初期

心窩部痛、痛みの移動

急性、熱なし

急性胃粘膜病変

薬剤、飲酒、嘔吐、吐血

胆石症

右季肋部の疝痛、黄疸、右肩に放散痛

慢性または反復

逆流性食道炎

げっぷ、胸やけ

胃潰瘍

タール便、食後痛

十二指腸潰瘍

タール便、空腹時痛

胃がん

持続、貧血、体重減少

 

 

下腹部

突発的

逆流性食道炎

げっぷ、胸やけ

胃潰瘍

タール便、食後痛

十二指腸潰瘍

タール便、空腹時痛

胃がん

持続、貧血、体重減少

子宮外妊娠

激痛、妊娠の可能性

虫垂炎

発熱、右下腹部圧痛、痛みの移動

急性

膀胱炎

排尿時痛、頻尿、残尿感

尿管結石

疝痛(激痛)、血尿、鼠径部への放散痛

慢性または反復

過敏性腸症候群

ストレス、生活乱れ、排便で改善

子宮内膜症

月経時悪化

子宮筋腫

不正出血

クローン病

回盲部痛、下痢、痔ろう

潰瘍性大腸炎

下痢、粘血便

大腸がん

血便、便秘、徐々に痛みが増強

 

腹部全体

突発的

腹部大動脈瘤

激痛、ショック

腸閉塞(腸重積症など)

疝痛、ショック、急激な嘔吐

 

急性

感染性胃腸炎

発熱、嘔吐、下痢、悪心

腹膜炎

発熱、反跳痛、板状便

 

慢性

腸閉塞(単純性イレウス

排便、排ガス停止、腹部膨満

うつ病

精神症状、不定愁訴

バセドウ病にヨウ化カリウム

バセドウ病治療にはメルカゾール(チアマゾール)が広く使われるが、肝臓の数値が高い場合、妊娠を望む場合にヨウ化カリウムが処方される。

メルカゾールでは、妊娠初期の服用と奇形の関連が指摘されている。

バセドウ病は、甲状腺機能亢進症の代表的疾患。20から30代の若い女性に多い。症状としては、甲状腺の腫れ、眼球突出、動悸、疲労感、発汗など。

一般的には副作用の少ないメルカゾール(チアマゾール)が用いられるものの、妊娠を望んでいる場合は、チウラジール(プロピルチオウラシル)が望ましいとされる。

ただ、肝障害がある場合、チウラジール、メルカゾールとも望ましくないため、服用を継続すると効果が減弱するとされるヨウ化カリウムが用いられる。軽度のバセドウ病であれば、ヨウ化カリウムで症状を抑えられることもある。

 

代表的な漢方薬構成植物について

葛根湯 

葛根、麻黄、大棗、桂皮、芍薬、生姜、甘草

 

当帰芍薬

当帰、芍薬、茯苓、沢瀉、蒼朮、川芎

 

青竜

麻黄、桂皮、芍薬、細辛、五味子、半夏、甘草、乾姜

 

小柴胡湯

柴胡、半夏、黄芩、大棗、人参、甘草、生姜

 

桂枝茯苓丸

桂皮、桃仁、茯苓、牡丹皮、芍薬

 

補中益気湯

人参、白朮、黄耆、当帰、陳皮、大棗、柴胡、甘草、生姜、升麻

 

八味地黄丸

地黄、山茱萸、山薬、沢瀉、茯苓、牡丹皮、桂皮、附子

 

大建中湯

山椒、乾姜、人参、膠飴

 

麦門冬湯

麦門冬、半夏、大棗、甘草、人参、粳米

糖尿病患者さんの運動療法について

Q1 糖尿病患者の運動療法はいつごろ行うのがよいか?

 

A 食後すぐ B 食前30分 C 食後1時間 D 食後2時間

 

解説

 

C  食後1時間

 

食後1時間ごろは血糖値が上昇しはじめるので、運動療法実施による低血糖がおこりにくい時間帯であるため。

 

 

インスリン皮下注射について

インスリン皮下注射の部位について

 Q1 インスリン皮下注は(  )、(  )、(  )の順で吸収が遅くなる。

 

Q2 インスリンの注射部位は、(もまない・もんだほうがよい)。

 

解説

 

インスリン皮下注射は、腹部、上腕部、大腿部の順で吸収が遅くなる。

注射部位がかたくなったり、萎縮、隆起を予防するために、前回の注射部位より、3cmほどずつ移動して注射すること。

また、注射後にもむことにより、吸収が早くなり、低血糖を引き起こす可能性があるので、注射部位はもまないこと。

 

 

糖尿病性末梢神経障害による疼痛に使用する薬剤について

メキシチール

不整脈薬として使用されているが、局所麻酔作用があるため、糖尿病性末梢神経障害の症状である痛みやしびれに使用される。

 

キネダック

アルドース還元酵素阻害作用をもち、糖尿病性末梢神経障害の保険適応あり。

 

テグレトール

急性疼痛に有効。

 

※ インデラルは、低血糖症状をマスクしてしまう可能性があるため、糖尿病患者には適さない。