ジオトリフについて
【ジオトリフの特性について】
●不可逆的なErbBファミリー阻害剤
イレッサ、タルセバと似た骨格を持ちますが、不増悪生存期間がそれらに比べて長いです。
→不可逆的に阻害するため、上皮細胞への影響も強く、皮膚に対する有害作用も出やすくなります。
副作用はほぼ100%。発疹、ざ瘡、下痢などの副作用多いです。
下痢(なぜ引き起こすのかははっきりしないのですが、腸管も上皮細胞に当たるため不可逆阻害作用である影響の可能性があります。)
1日7回以上になると、脱水の危険性があるので、ロペミンで対応します。
皮膚障害はタルセバと同等。→スキンケアで対応。ドキシサイクリン、テトラサイクリン(抗炎症作用あり)を投与します。
間質性肺炎は若干低いがほぼタルセバと同等です。
口内炎→日赤ではムコスタを水で薄めたもので効果ありとされている。半夏瀉心湯でうがいが効果ありとの文献もあります。
●用法用量について
40mgからスタート。3週間服用して問題なければ50mgにドーズアップできますが、日本人では ドーズアップはほぼなく、副作用のため、ほぼドーズダウンします。30mg投与になるケースが多いようです。
空腹時投与です。副作用が出た場合、一度完全に中止します。(漸減はしません。)
食事の1時間前から食後3時間の間は避けます。食前の服用がコンプライアンスの面でもおすすめとなります。
●代謝経路について
CYP依存ではなく、P糖たん白の基質です。
そのため、イレッサ、タルセバに比べると肝障害の副作用発現は若干低くなっています。
●患者さまへのアドバイスについて
入院中と違い、外来になった場合食事の管理が大切です。
薬局としては、下痢の副作用発現防止のため、脂っこいもの、牛乳など控えるように患者さまへのアドバイスが必要です。
●製剤特性について
マレイン酸塩であるため、吸湿性があります。
メーカー側での推奨ではないが、簡易懸濁法の適用も可能と考えられます。
※簡易懸濁法について
昭和大学薬学部 薬剤学教室~倉田なおみ web site~簡易懸濁法~
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