バフセオ錠について
腎性貧血
慢性腎臓病では腎機能が低下し、エリスロポエチンが十分作られず、血液中の赤血球が少なくなる状態。
心・腎・貧血症候群
貧血を放置すると、体中にうまく酸素を運べず、腎機能がさらに悪化したり、心不全が悪化したりする。貧血、慢性腎臓病、心不全がお互いの症状進行に関与している。
バフセオ錠
HIF-PH阻害剤。腎臓でエリスロポエチンの産生を促す。エリスロポエチンを増やすことで骨髄で赤血球が十分に作られるようになり、貧血が改善する。
通常1回300mg1日1回投与。最高用量は600mgまで。
適宜増減あり。150mg錠もある。
就寝前に投与されるケースが多い。
注射剤との比較
腎性貧血の治療では、従来ネスプなどの注射剤が使われていたが、それらとも効果において遜色なし。また、内服のほうが、痛みなど、患者様の負担が少なく、早めに治療を開始しやすい。
重要な基本的注意
ヘモグロビン濃度が目標範囲で安定するまでは、2週に1回程度、ヘモグロビン濃度を確認
本剤投与中は、ヘモグロビン濃度等を4週に1回程度確認し、必要以上の造血作用が現れないように注意。
へモグロビン濃度が、4週以内に2.0g/dLを超えるような急激な上昇がみられた場合、速やかに減量または休薬する。
血液透析者において、赤血球造血刺激因子製剤から本剤への切り替え後に、ヘモグロビン濃度が低下する傾向が認められているため、切り替え後のヘモグロビン濃度の低下に注意。
定期的な肝機能検査を行う。
血圧上昇の可能性あるため血圧の推移に十分注意。
鉄欠乏時には鉄剤投与。
他の薬との飲み合わせ
カルシウム、鉄、マグネシウム、アルミニウムなどを含む製剤
バフセオ錠の服用前後2時間以上あけて服用する。
HMG-CoA還元酵素阻害剤
筋肉が痛い、尿の色が赤褐色になるなどの副作用が現れる場合がある。
特に注意が必要な副作用
血栓塞栓症(脳梗塞、シャント閉塞、心筋梗塞、肺塞栓など)が起こる可能性あり。
→飲酒、喫煙控えて、バランスの良い食事、規則正しい生活。透析中の方は、シャント音を毎日確認。飛行機、自動車、列車など長時間移動の際、脱水状態にならないように注意し、足をなるべく動かす。