地味にがんばる薬局薬剤師の日記

調剤薬局での患者さんからの質問などを中心に、薬や健康食品などの情報をお伝えします。

インシュリンの保管について


インシュリンの保管については、未開封の場合は冷蔵庫で保管しますが、開封してからは、室温保管となっています。室温で保管する理由としては、冷たいまま注射をすると痛みが生じるということと、注入器の内部に結露ができてしまい、器具の不具合の原因となってしまう可能性があること、そして、針の穴から、気泡が入って正確に打つことができなくなるためです。


しかしながら、体温を超えるほどの酷暑が続く中では、部屋の中に保管していた場合、室温とされる1~30度の範囲を超えてしまうことも考えられます。37度を超えると、インシュリンが変性を起こす危険性もでてきます。


なので、この場合は、冷蔵庫での保管もやむを得ないでしょう。しかし、使用中のインシュリンを冷蔵庫で保管する場合、注入器がプラスチック製になってきておりだいぶ影響を受けにくくなっているようですが、冷蔵庫で保管した場合、結露が生じる場合があるため、必ず、使用前に空打ちをして、注入器に問題がないか、確認するようにしましょう。そして、保管するときには、注射針は必ず外して保管するようにします。


また、注射をする時には、痛みを避けるため、必ず室温に戻してから注射をするようにしましょう。冷えたまま打つと、痛みが強く出てしまいます。数分から20分ほどは室温におくようにしましょう。

また、冷蔵庫で保管する際に、0℃を下回ってはいけません。冷蔵庫の温度は10度ほどと考えられますが、強冷したりした場合に、吹き出し口からの冷風によって凍ってしまうことがあります。ドアポケットのところや、野菜室に保管する方がよいでしょう。

懸濁しているインシュリンは水平に保管するようにしましょう。

インシュリンを凍らせてしまうことでも変性するため、低温にも注意しなくてはなりません。

車の中にインシュリン製剤を放置すると、夏場も高温になり、冬場も低温になってしまうので、保冷バッグを利用するなど、品質を保つために注意が必要ですね。

保冷剤は結露を発生させる原因となるため、必ず、タオルなどで包むようにしましょう。


インスリン製剤の分類について


インスリンアナログ(超速攻型)
ノボラピッド (インスリンアスパルト)
ヒューマログ (インスリンリスプロ)
アピドラ (インスリングルリジン)
インスリンヒト(即効型)
ノボリンR
ヒューマリンR
インスリンアナログ(混合型)/二相性
ノボラピッド30ミックス
ノボラピッド50ミックス
ノボラピッド70ミックス
ヒューマログミックス25
ヒューマログミックス50
ヒトインスリン(混合型)/二相性
ノボリン30R
イノレット30R
ヒューマリン3/7
インスリンアナログ(配合溶解)
ライゾデク
ヒトインスリン(中間型)
ノボリンN
ヒューマリンN
インスリンアナログ(持効型溶解)
ランタスインスリングラルギン)
ランタスXR
レベミル
トレシーバ(インスリンデグルデク)

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