地味にがんばる薬局薬剤師の日記

調剤薬局での患者さんからの質問などを中心に、薬や健康食品などの情報をお伝えします。

2019-01-01から1年間の記事一覧

漢方薬 補剤について

補剤とは、肉体疲労が蓄積して休んでもなかなか疲れが解消しない、乾燥肌、多尿を訴える状態、冷えがあるなどの、エネルギー、水分、熱が不足した状態を補うものです。 補剤の中でも、エネルギー不足を補う薬を補気剤と呼びます。 補剤の多くに共通で含まれ…

乳がんについて

乳がんの死亡率は2013年で1万3000人で、女性のがん死亡者全体の約9%。 年齢階級別では、30代から増加をはじめ、40歳代後半から50歳代前半でピークを迎え、その後減少します。 マンモグラフィにより、視触診では分からない早期がんの発見が…

妊娠の月齢を計算の仕方について。

妊娠は最終月経の開始の初日を妊娠0週0日目として数えます。 そのため、予定月経を過ぎても、次の月経がこない時点では、すでに妊娠5週目以降となっています。 月経周期は個人差があるのですが、日本では、28日周期の女性を基準として考えます。 そのた…

OC,LEPとは?

OCとは、低用量ピルのこと。 LEPとは、低用量エストロゲン、プロゲストーゲン配合剤のことです。 OCには、1相性のマーベロン、ラベルフィーユ、3相性のシンフェーズT28、アンジュ、トリキュラー、ファボワールがあります。 3相性とは、服用周期…

女性の健康力とは?

家事に仕事に育児など大忙しの女性…。 しかし、女性は生涯を通じて、女性ホルモンに支配されており、その女性ホルモンの変化によって、初潮から妊娠、出産、閉経まで、その間におこるPMS,更年期症状など女性特有の症状と向き合わなくてはなりません。 そ…

おとなのにきび

おとなにきびの原因 にきびって、10代にできるイメージが強いのですが、おとなのにきびで悩む方も少なくないですよね。 原因としては、皮脂の分泌増加に加えて、睡眠不足、不規則な生活、ダイエットなどによるビタミンの不足、便秘、疲れ、そしてストレス…

アボルブカプセルについて

5α還元酵素I型およびII型を両者ともに阻害し、テストステロンからジヒドロテストステロンへの変換を抑制して、肥大した前立腺の縮小効果があります。 ジヒドロステロンは前立腺肥大に関係する主なアンドロゲンです。 通常、成人は1回1カプセル(主成分として…

使用後も冷所保存の注射薬について

糖尿病治療のインスリン製剤、GLP1製剤は、使用前は冷所保管ですが、使用後は室温保管(1~30℃)です。 その理由としては、冷えたまま注射すると痛みを感じること、結露による注入器の不具合を避けるためです。 しかし、リウマチ治療薬の注射薬、アク…

クレアチニンキナーゼとは?

骨格筋や心筋に多く含まれていますので、それらの筋肉が傷害されたときに、高値を示します。 急性心筋梗塞、筋ジストロフィー、多発性筋炎のような炎症、外傷、コレステロールを下げる薬の副作用として知られる横紋筋融解症によっても高値となります。 また…

腰痛について

腰痛の病態について ●腰部の疼痛を訴える患者は非常に多いですが、腰椎に変化があったり、あるいは内臓疾患があったり、また脊椎腫瘍の初期症状であったり、いろいろの原因が考えられます。 治療薬について 1)中枢性鎮痛剤(麻薬性、非麻薬性) 2)ステロ…

不整脈について

不整脈の病態 心臓の拍動は通常一定のリズムです。 そのリズムが極端に早くなったり、遅くなったりする事を不整脈といいます。 不整脈と言っても様々な種類があり、早期治療の必要なものから、放っておいてもかまわないものまであります。そのため、不整脈の…

小麦アルブミンって?

小麦アルブミンは、ごはんなどに含まれるでんぷんの消化を抑え、血糖値を上がりにくくする働きがあります。長く飲み続ければ、ヘモグロビンA1cの低下も期待できます。 小麦アルブミンが含まれるトクホには、ミキグルコエイドという商品があります。 【正…

ティーエスワンについて

成分の一つであるギメラシルが腎排泄であるため、腎機能低下している患者に注意が必要となります。 クレアチニンクリアランスが30以下であれば、投与しません。 前治療でフッ化ピリミジン系の薬剤使用していないかどうか確認することが必要で、もし、使用…

オフェブについて

特発性肺線維症(IPF)の治療薬です。 ※突発性肺線維症の治療に精通した医師のもとで使用する薬となります。 [禁忌] 妊婦、妊娠の可能性ある女性、過去に過敏症の既往歴 [慎重投与]肝障害、心筋梗塞、脳卒中、深部静脈血栓症、肺塞栓症の既往、出血傾向にある…

タグリッソについて

[効能効果] EGFRチロシンキナーゼ阻害薬に抵抗性のEGFR T790M変異要請の手術不能または再発 非小細胞肺がん ※野生型EGFRへの結合力が弱い特性があり、従来使われてきたタルセバ、イレッサ、ジオトリフと比べて皮膚障害、下痢の副作用症状が軽減されています…

ロコアテープについて

【有効成分について】 エスフルルビプロフェン(フルルビプロフェン、ラセミ体の活性本体S体) S体が溶けやすいハッカ油が含まれています。 【効能効果】 変形性関節症における鎮痛、消炎 です。 【用法・用量】 1日1回。同時に2枚をこえて貼付してはいけ…

前立腺がんについて ~ビカルタミド~

前立腺がん…80~85歳くらいの男性に多い、男性特有の疾患。 [原因] 年齢と男性ホルモン、遺伝、高脂肪食 ※前立腺肥大と前立腺がんは全く異なる病気です。 [症状] 排尿困難、排尿痛、疼痛 リンパ節転移→陰嚢、足のむくみ 骨転移→転移した骨の部分の痛み …

エフィエントについて

[エフィエントの特徴] PCI(経皮的冠動脈形成術)後の心血管イベント発現→PCI後早期に発現。 →エフィエント20mgを術前に投与しておきます。その後の維持量は3.75mg。(外来では3.75mg錠のみでよいです。) 今まで、5mg錠を4錠投与していたところ…

エクリラジャヌエアについて

【 エクリラジェヌエアの特性について 】 長時間作用性抗コリン薬 です。1.操作が簡単で正しく吸入できたかどうかを確認できます。 2.他社のLAMAが1日1回投与に対し、1日2回投与のため、終日呼吸機能を改善できます。 3.血中で活性のない代謝物に速やか…

ベルソムラについて

ベルソムラはオレキシン受容体拮抗薬と呼ばれる睡眠薬です。 ベンゾジアゼピン、非ベンゾジアゼピン系のGABA受容体作動薬が従来使われてきたのですが、睡眠作用だけでなく、鎮静、筋弛緩作用もあり、せん妄の副作用や退薬症状が問題となってきました。 …

DPP4阻害薬 マリゼブについて

マリゼブ 週1回投与のDPP4阻害薬。 【長時間作用のメカニズム] ①肝臓で代謝をほとんど受けません。 ②体内に広く分布するため腎臓での単位時間当たりのろ過量が少ないです。 ③大部分が尿細管で再吸収されます。 ※日曜日に服用するべきところ、誤って水曜…

ピートルチュアブルについて

[ピートルの特性] ①生理的な金属である鉄(Ⅲ)を含有したリン吸着薬 です。②優れた血清リン濃度低下作用を示します。 ③52週に渡り、血清リン濃度を管理目標値(3.5~6.0mg/dL)の範囲内に維持。④崩壊性のあるドーナツ型のチュアブル錠(ほんのり甘い、…

乾燥肌におすすめ。小林製薬のSAIKI

既存のスキンケアとは違う、顔の乾燥肌を元から治す新提案といえます。 第2類医薬品であることがポイントです。 30gで2週間分。100gの方が割安です。ヘパリン類似物質の配合量は、医療用医薬品のヒルドイドと同じ。 特徴としては、ローションタイプの…

栄養ドリンク カツジンについて

【活参V】 カツジンシリーズは28、28V、28ROYALとあるのですが、すべて味は変わりません。主な有効成分はサポニンです。そのため、振ると石鹸のように泡立ちます。 白参に比べて、紅参に含まれるサポニン(ジンセノサイド)は種類が多くて、バ…

チェックワンLHについて

排卵日の調べ方、検査薬の使い方について 排卵日と基礎体温 低温層から、恒温槽に移る前、一度体温が急に下がる時期があります。排卵はこの時から高温相にかけて2~3日目に起こります。 尿中LHピークについて LH(黄体形成ホルモン)のピークが現れて…