地味にがんばる薬局薬剤師の日記

調剤薬局での患者さんからの質問などを中心に、薬や健康食品などの情報をお伝えします。

エフィエントについて

[エフィエントの特徴]
PCI(経皮的冠動脈形成術)後の心血管イベント発現→PCI後早期に発現。
→エフィエント20mgを術前に投与しておきます。その後の維持量は3.75mg。(外来では3.75mg錠のみでよいです。)
今まで、5mg錠を4錠投与していたところ、20mg錠が発売となり、1回1錠の服用で良くなっています。
エフィエントは3剤目のチエノピリジン系抗血小板薬。(パナルジン、プラビックス、エフィエント)

[エフィエントとプラビックスの違いについて]
◎エフィエントの方が、早期から血小板凝集抑制作用を示し、PCI後早期から優れた心血管イベント抑制 。
PCI術前にはクロピドグレルよりエフィエントが使われているようです。
◎両剤とも2回の代謝により活性体に変換されますが、エフィエントはエステラーゼとCYPによる代謝を受け、プラビックスはCYPにより2回の代謝を受けます。エフィエントは小腸のエステラーゼにより、ほぼ100%が 中間体に非常に速やかに効率よく変換された後、肝臓でCYPにより代謝を受けて、活性代謝物に 変換されるので、効果発現が早いと考えられます。

CYP2C19での代謝を受けないため、CYP2C19 の遺伝子多型の影響を受けません。(パナルジン、プラビックスはCYP2C19の代謝受けます。日本人の
2割はCYP2C19の活性が非常に低く、3割は活性が非常に高い)
◎エフィエントはPCIが適用される下記の虚血性心疾患急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)安定狭心症、陳旧性心筋梗塞のみで、虚血性脳血管障害および末梢動脈血栓症の抑制に適用なしです。

また、エフィエントは添付文書で低用量のアスピリン製剤との併用必須とされています。(同じ適応に対してはプラビックスも低用量アスピリンとの併用必要です。)

 

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