地味にがんばる薬局薬剤師の日記

調剤薬局での患者さんからの質問などを中心に、薬や健康食品などの情報をお伝えします。

オフェブについて

特発性肺線維症(IPF)の治療薬です。

※突発性肺線維症の治療に精通した医師のもとで使用する薬となります。

[禁忌]

妊婦、妊娠の可能性ある女性、過去に過敏症の既往歴

[慎重投与]肝障害、心筋梗塞脳卒中深部静脈血栓症肺塞栓症の既往、出血傾向にある人、最近手術をした、手術の予定がある人

 
[オフェブの働き]

肺の線維化にかかわる受容体を狙い撃ちします。

肺の線維化に関わる増殖因子と受容体がくっつくと線維化を促す指令が起こるところ、そのシグナルをスイッチオフできます。


[IPFの治療の目的]

病気の進行を抑えることを目標とします。IPFは生命予後が不良です。


[相互作用・併用注意]

P糖蛋白阻害剤(ケトコナゾール、エリスロマイシン、シクロスポリン等)
ケトコナゾールとの併用によりオフェブのAUCが約1.6倍、Cmaxが約1.8倍に上昇。
P糖蛋白誘導剤(リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン、セイヨウオトギリソウなど)
リファンピシンとの併用により、オフェブのAUCが約50%、Cmaxが約60%まで減少。


[主な副作用]

下痢、吐き気、体重減少、肝機能障害、腹痛、食欲減退


[起こりやすい副作用と対処法]

下痢→ロペミンなど下痢止めを服用。水分補給(常温の水、スポーツ飲料)
食事は1回量を少なくし、何回かに分ける。揚げ物、刺激の強いもの、食物繊維の多いもの、甘いもの、カフェイン、アルコール、炭酸、牛乳、乳製品は控えます。
吐き気→吐き気止め、食事は1回量を少なくし、何回かに分けます。刺激の少ない、消化のよいものをとります。
臭いの強いものを避けます。熱いものは冷ましてからの方が臭いがましです。食後安静しましょう。食後2時間は横にならないように。吐き気を催したら、深呼吸。しめつけの少ない洋服を着るほうがよいです。 

肝障害→だるさ、微熱、尿の色などに注意。


[注意すべき副作用]

消化管穿孔、血栓塞栓症、出血、創傷治癒の遅延、間質性肺炎(薬剤性)
顎骨壊死、重篤な皮膚障害


[急性増悪について]

突然症状や呼吸の機能が急激に悪化することがあります。→すぐに受診。


[日常生活で気を付けること]

風邪・インフルエンザ予防、禁煙、規則正しく、快適な生活(安定した室温、適度な加湿) が大切。
適切な治療継続(ガンと違い、予後が悪いのにも関わらず、治療を継続しないケースあり。がんではないのでという安心感が生まれてしまうためですが、予後が悪いので、治療継続が必要であることを認識していただくことが大切。)

 

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